みなさんこんにちは。
美味しい食べ物があれこれ食卓に並ぶお正月。一年で最も太りやすい時期と言っても過言ではありません。楽しいお正月も、ダイエットをしている人にとってはちょっとした試練なのです。
正月料理の代表といえば「おせち」。見た目にも「THE和食」のイメージなので、カロリーを気にする必要なんて無いように思いますが油断大敵。あの重箱の中には危険が詰まっています。
「一年の計は元旦にあり」です。気持ちを新たにダイエットをスタートしたい元旦早々、「おせち」で躓くわけにはいきません。
今日は、ダイエット中なら最低限知っておきたいおせちのカロリーなどについて紹介したいと思います。
Contents
「おせち料理」とは?
おせち料理は「お節料理」と書くように、もともとは季節の節目に神様にお供えする為の料理でした。年数回の節目の中で、最も盛大に祝う正月料理のことを「おせち料理」と呼ぶようになったといわれています。
おせち料理が重箱に詰められているのは、「めでたさを重ねる」「幸せを重ねる」というような意味があります。一つ一つの食材や料理にも、それぞれ縁起の良い意味や願いが込められています。
また、おせち料理には日持ちさせる為に砂糖・塩・酢など調味料を多く使った味の濃いものが多いという特徴があります。これは、正月の三が日に「主婦が家事を休むため」という目的があったからだそうです。
スポンサーリンクおせち料理の中身の意味とカロリーは?
おせち料理は四段が正式な段数で、一の重、二の重、三の重、与の重(死を連想させる「四」は縁起が悪いとされ「与」と書く)と数えます。現在では三段重のおせちが主流ではないでしょうか。
今回は三段のお重箱に詰めた場合のおせちの中身、料理のカロリーについて紹介したいと思います。
基本的に各段に入れる料理は決まっていますが、おせち料理は地域や家庭によって中身が違います。もしかすると、聞いたことがない料理があるかもしれません。(これが無い!というものもあるかも)
「一の重」の中身とカロリー
一番上の段「一の重」には祝肴と口取りを詰めます。祝肴は、数の子、田作り、黒豆、たたきごぼうなど。口取りは、かまぼこ、伊達巻、栗きんとんなどがあります。
一の重で注意したいおせち料理はこちら。
栗きんとん・黒豆・伊達巻・錦玉子
栗きんとん
栗きんとんの「きんとん」は「金団」、金の布団という意味があります。また黄金色に輝く金塊や小判に例えられ、商売繁盛・金運・財運などの意味が込められた料理です。
そんな縁起の良い「栗きんとん」ですが、おせちの中ではナンバーワン高カロリー料理です。実際にどうやって作るのか知ると、より納得出来ると思います。
写真のようなタイプの場合、トロッとした砂糖入りのさつまいもペースト、栗は甘露煮を使っています。この時点で高カロリー感漂います。更に砂糖とみりんを加えるのです。
茶巾絞りで作る方法もあります。そちらの方が生栗に砂糖を加えるだけなので若干ヘルシーです。
栗きんとん1人分のカロリー(栗2粒約80グラム)約170kcal
※栗の大きさやサツマイモペーストの量によって変わります
黒豆
黒豆には、その色から真っ黒に日焼けするほどマメに働く、マメに暮らすという意味が込められています。マメという言葉には元々「健康」という意味があるのだそう。無病息災を願う食べ物です。
黒豆は栄養価が高く、健康にも美容にも良い食べ物ですが、おせちの中では栗きんとん同様の高カロリー料理なんです。黒豆を煮る時には豆と同量の砂糖を使用します。
一人分は写真のような小鉢1杯くらいですが、結構な量の砂糖を食べていることに。
黒豆1人分のカロリー(約20グラム)約80kcal
※味付けに使用する調味料によって変わります
伊達巻
伊達巻のいわれは諸説あるそうですが、渦を巻いた形が巻物に似ているということから文化の発展、学問の成就などの願いが込められているといわれています。
この伊達巻、黒豆に続き高カロリーおせちのひとつです。標準的な大きさの伊達巻を2切れ食べただけで110kcal相当にもなります。卵と砂糖の量はカステラに近いものがあり、どちらかというとスイーツ寄りの料理なのです。
伊達巻1人分のカロリー(2切れ)約110kcal
※太さや1切れの厚さによって変わります
錦玉子
錦玉子は、卵の黄身が金色、白身が銀色に例えられた料理です。「2色→ニシキ→錦」という語呂合わせともいわれています。
茹でた卵を裏ごしして、砂糖を加えて作ります。伊達巻同様、砂糖の量に要注意の高カロリー料理です。
※味付けに使用する調味料によって変わります
たたきごぼう
たたきごぼうは、茹でたゴボウを叩いて柔らかく煮た料理です。関東の方ではあまり馴染みのない料理なのだそう。
ごぼうは地中深く根を張っているところから、家(建物、家族、家業など)の基礎が堅固であるようにという願いが込められています。
たたきごぼう1人分のカロリー(約1/4本)約80kcal
※味付けに使用する調味料によって変わります
紅白かまぼこ
紅白で縁起の良いかまぼこ。紅は「魔除け」、白は「洗浄」の意味があります。また、かまぼこの半円状の切り口が初日の出をイメージしているのだそうです。
かまぼこ1人分のカロリー(3切れほど)約37kcal
数の子
ニシンの卵「数の子」には、卵の数が多い=子宝、子孫繁栄の願いが込められています。ニシン→二親(ふたおや、にしん)両親、父母という意味があります。
数の子1人分のカロリー(1本分)約40kcal
※数の子の大きさや味付けに使用する調味料によって変わります
田作り
田作りは干したカタクチイワシの小魚を砂糖や醤油で煮たもので、「五万米(ごまめ)」とも呼ばれています。
昔はイワシの肥料をまいた田畑が豊作だったことから、五穀豊穣を祈願する意味が込められています。「田作り」は「田を作る」に由来するのだそう。
田作り1人分のカロリー(約8グラム)約40kcal
※味付けに使用する調味料によって変わります
昆布巻き
昆布(こぶ)巻きには「喜ぶ(よろこぶ)」という意味が込められています。また、「子生(こぶ)」という字から子孫繁栄を願う意味もあるのだそう。
昆布だけを巻くもの以外にも、中にニシンなどの魚を入れて巻いたものがあります。
鮭の昆布巻き1人分のカロリー(1個約35g)約33kcal
※味付けや中身によって変わります
「二の重」の中身とカロリー
二段目の「二の重」には、鯛や海老などの焼き物、なますなど酢の物を詰めます。
焼き物には鯛や海老の他にブリやアワビなどの海の幸、酢の物は紅白なますなどがあります。
二の重で注意したいおせち料理はブリ(鰤)です。
ぶり
ブリは成長すると名前が変わる「出世魚」であることから、出世を願う意味が込められています。
魚の中でも高カロリーの部類に入るブリ。二の重で最も注意したい料理です。
※ブリの大きさや調味料によって変わります
鯛
鯛は「めでたい」との語呂合わせから縁起が良いことで有名です。高たんぱく低カロリー。おせち料理には塩焼きで入れられることが多いです。
鯛の塩焼き1人分のカロリー(約70グラム)約136kcal
※鯛の大きさによって変わります
海老
海老には、その長いひげと曲がった形状から、長いひげをはやして腰が曲がるまで長生きするようにという願いが込められています。
おせち料理に入っている海老は、伊勢海老や車海老、串に刺した小海老など、種類も様々です。
※海老の種類によって変わります
紅白なます
紅白なますは、人参の紅、大根の白が紅白の水引を表していることから縁起物とされています。生の魚、大根、人参、酢を材料に作られることから生酢(なます)と呼ばれるようになったのだそう。
なますに加えられる魚は、タコやサバなど地域によって違いがあります。
なます1人分のカロリー(魚介無し、小鉢1杯50グラム)約20kcal
※加える魚介の種類によって変わります[
菊花かぶ
菊花かぶは、かぶを菊の花の形に飾り切りした紅白の酢の物です。長寿を願うという意味が込められています。
菊花かぶ1人分のカロリー(かぶ1個分)約20kcal
※かぶの大きさによって変わります
「三の重」の中身とカロリー
三段目の「三の重」には野菜の煮しめ、筑前煮などを詰めます。煮しめには「家庭円満」の意味が込められています。それぞれの野菜にも意味があります。
一見ヘルシーそうな煮しめですが、野菜の煮物だからと侮るなかれ。煮しめ・筑前煮は日持ちするよう調味料がたくさん使われているため意外にカロリー高め。食べ過ぎ禁物です。
ちなみに、煮しめは「だし汁から煮ていく」、筑前煮は「炒めてから煮る」という違いがあるそうです。
煮しめ・筑前煮
野菜の他に、鶏肉、しいたけ、こんにゃくなど、具材によってカロリーが左右されます。
下記の材料で筑前煮を作った場合、一人分のカロリーは254kcalにもなります。
鶏もも肉 35g、さといも 50g、ごぼう 30g、れんこん 20g、にんじん 25g、たけのこ 20g、さやえんどう 6g、こんにゃく 40g、しいたけ 10g
調味料:ごま油、みりん、日本酒、しょうゆ、かつおだし
炒めない「煮しめ」は、これより若干低く、こちら(味付けが簡単に決まるお煮しめ)のレシピで一人分232kcalです。
一般的に「煮しめ」に使われる具には、下記のような意味が込められています。
れんこん | 穴があいている見た目から、将来の見通しがきくように |
ごぼう | 地中に長く深く根を張る、家が堅固であるように |
椎茸 | 椎茸の傘を陣笠に見立てたもの、元気、壮健への願い |
豆腐 | 豆腐に焼き目を付けて楯に見立てたもの |
手綱こんにゃく | こんにゃくを手綱に見立てたもの、手綱を締めて心を引き締め戦いに備える、縁を結ぶ |
にんじん | 梅の形の梅花にんじんは、花が咲くと必ず実を結ぶという縁起を担いだもの 丸い形のにんじんは「日の出にんじん」と呼ばれ、良縁を意味する |
たけのこ | 成長、立身出世、家の繁栄 |
里芋 | 子芋がたくさんつくことから、子孫繁栄、子宝に恵まれますように |
八つ頭 | 頭となって出世をするように、子孫繁栄 |
くわい | 大きな芽が出ることから「めでたい」にかけて出世をするように、子孫繁栄 |
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番外編 正月の定番「餅」
おせち料理と共に正月には欠かせない「餅」、元旦にお雑煮を食べるという方は多いと思います。
ご存知の通り餅は高カロリー。お雑煮に2つ入れた場合約300kcalにもなります。これだけで済めば良いのですが、そうはいかないのがお正月。おせちにお雑煮、アルコールとくれば相当なカロリーオーバーとなるわけです。
くれぐれも、餅は食べる個数に注意しましょう。
低カロリーなおせち料理はあるのか?
おせち料理の一体何を食べれば正月太りを回避できるのか。低カロリーなおせちの中身をまとめると以下のようになります。
- 数の子
- 紅白かまぼこ
- 田作り
- 昆布巻き
- 紅白なます
- 菊花かぶら
- 海老
- 鯛
酢の物や焼き物は比較的低カロリーです。味の濃い煮しめは食べ過ぎに注意すればヘルシーな部類に入ります。
おせちの中身で甘く濃い味付けの料理は注意が必要です。栗きんとん、伊達巻、錦玉子、黒豆は使われている砂糖の量が危険です。
ダイエット的おせち料理の食べ方は?
ダイエット中は「食べる順番に気を付けろ」と言われますが、おせち料理を食べる時にも同じことが言えます。
最初になますや酢蓮などの酢の物をたべることで、血糖値の上昇が緩やかになり、脂肪の原因となるインシュリンの分泌を抑えることができます。
「酢」には食後の血糖値上昇を抑えることができるという研究結果があるそうです。食物繊維で満腹感を高めることもできますので、最初に紅白なますを多めに食べると良いかもしれません。
栗きんとんや伊達巻などの高カロリーおせち、お雑煮を食べるのは食事の終盤がおすすめです。
おせち料理はただ何となく食べるのではなく、順番を考えながら食べるだけでもダイエットにつながるのです。
まとめ
おせちのお重箱を開けると、まずは全種類少しずつ食べたくなるものですよね。せっかくのお正月です。考えながら全種類味わっても良いと思うのです。
高カロリーな物が分かっていれば「ほんの一口にしておこう」とか、それなりに自分でブレーキをかけることができます。間違っても栗きんとんをスプーンでがっつり食べるなんてしないはず(過去の反省・・)
お正月くらいダイエットのことを考えないで食べたい!というのが本音ですが、正月太りの現実を目の当たりにした時の後悔が毎年半端ないわけです。でも、ちょっとだけ意識すれば結果は違ってきます。
また正月にありがちなのが、親族が集まって大勢でワイワイ食事をする時の「ダラダラ食べ」です。なるべく短時間で切り上げて正月太りを回避しましょう!