大腸カメラ(内視鏡)検査をしてみたら…痛さは?費用はどのくらいかかる?

大腸カメラ(内視鏡)検査をしてみたら…痛さは?費用はどのくらいかかる?

みなさんこんにちは。

年に1度、会社や自治体の健康診断を受けている方も多いと思いますが、胃はバリウムを飲んでレントゲン撮影、大腸は検便でという検査がほとんどではないでしょうか。

胃や腸にこれといった問題が無くても、アラフォーになったら一度は受けておいた方がよいと言われる内視鏡検査。

実は最近、人生初の大腸の内視鏡検査(大腸カメラ)を受けてきました。胃の内視鏡検査(胃カメラ)は何度か受けた事がありましたが、大腸カメラは初めてということもあり、ちょっぴり不安と緊張が。

今日は大腸カメラ(内視鏡検査)を実際に受けてみてどうだったのか、検査の流れや費用について紹介したいと思います。

大腸カメラ(内視鏡検査)を受けるメリット

健康診断

会社や自治体の健康診断で行う検便は「便潜血検査」という「大腸がん検査」です。大腸がんを早期発見する目的に行われるものですが、早期の大腸がんや大腸ポリープを発見することは極めて難しいと言われています。

そして、大腸がんは症状が出にくいがんのため、症状が出た段階では既に「進行した大腸がんだった」なんてことも少なくありません。

そこで、大腸がんを早期発見するために有効なのが大腸カメラ・内視鏡検査。早期の大腸がんやポリープなら内視鏡で切除できることから、大腸がんは「予防できるがん」のひとつと言われています。

また、大腸カメラ検査を受ける際には、下剤を使って事前に腸を綺麗にするのですが、それによって腸がリセットされることで便秘が解消したり、肌の調子が良くなるなど、体調が良くなったという人が多くいます。

ダイエット目的に大腸カメラを受ける人はいないと思いますが、腸内環境が整うという意味では多少ダイエットに影響があると言ってもいいかもしれません。大腸カメラを経験済の友人は「スッキリするから定期的に受けたいくらい」なんて話していました。

スポンサーリンク

大腸カメラ(内視鏡)検査の流れ

検査を受ける病院によって、検査方法に違いがあります。大きく違うのは「麻酔を使用するかしないか」です。痛みに弱い、恐怖心があるという方は麻酔ありの検査がおすすめ。麻酔で眠ってしまうと恥ずかしさも無いですよ。

麻酔を使用する場合、軽くボーっとする浅い麻酔と、ぐっすり眠ってしまうものと2種類あります。私が今回検査を受けた病院は「浅い麻酔」を使用するものでしたが、すっかり眠ってしまって目覚めた時には全て終わってベッドの上でした。

大腸カメラ検査について説明を受ける

大腸カメラ(内視鏡検査)を受けることに決まったら、事前に検査の説明を受けます。いきなり病院に行って当日検査を行うことは少ないのではないでしょうか。

下記のような内容の説明を受けます。

  • 前日の食事(検査食)について
  • 検査当日の流れについて
  • 検査後の食事について
  • 検査の同意書にサイン
  • 検査代の保険適応について

病院に行ってサッと検査してもらえると思っていたら、前日の食事制限や当日に飲む下剤など、結構細かく指示があり驚きました。

私は検査の3週間程前に説明を受けました。

検査当日は、腸がきれいになった状態でないと検査をしてもらうことができません(カメラを入れても見えないのだそう)。普段から便秘がちな私のような場合、当日の下剤だけでは腸がきれいにならない可能性があるということから、検査当日までお通じを良くする薬(ピコスルファートナトリウム)が処方されました。

毎日寝る前に2錠飲んでおくと、翌日お腹が痛くならずにお通じがあるのでとても良いです。妊娠中に処方されていた便秘の薬(ラキソベロン)と同じ類のものでした。

そして、大腸カメラで早期の癌やポリープが見つかった場合は、検査中に内視鏡手術で切除することになるため「同意書」にサインします。「内視鏡的ポリープ切除または内視鏡的早期悪性腫瘍切除」という手術で、医療保険が適用となります。

大腸カメラ検査前日

検査前日、通常の食事はできません。

MEMO

食べられるもの

  • 白がゆ、梅がゆ
  • 薬味なしのうどん、何もつけない食パン
  • 紅茶、コーヒー(ミルク・砂糖なし)

水やお茶、ポカリスエットを多めに摂り、20時までに食事を終えるようにします。

上記のものを自分で準備して食べても良いのですが、病院で購入した「クリアスルー」という大腸内視鏡専用検査食を利用しました。昼食と夕食がセットになっています。

大腸検査食

検査前日の朝食

病院で購入した検査食セットには、朝食が入っていません。

私は今回朝食を抜きましたが、もし食べたい場合は「食べられるもの」に指定されたおかゆやうどん、何もつけない食パンを食べることができます。

検査前日の昼食

昼食は検査食を食べます。「じゃがいものそぼろあんかけ」と「たまごがゆ」、二つ合わせて219kcal。見た目で分かる通り、全部食べても物足りないです。

足りない場合は「食べられるもの」を追加して良いと言われていましたが、今回はダイエットだと思って我慢してみました。

検査食

「じゃがいものそぼろあんかけ」と「たまごがゆ」

検査食

両方で219kcal

肝心の味はどうかというと、普通に美味しいです。若干味が薄いかな…くらい。入院中の病院食よりは美味しいと思います。(美味しそうに見えないのは写真が下手なせいです)

検査前日の夕食

朝食を抜いて昼食が軽めだったため予想通りお腹が空いてしまい、間食で「何もつけない食パン」を食べました。ちょっとした断食ダイエット気分になります。

そして待ちに待った(?)夕食は「ビーフシチュー」と「クラッカー」。両方合わせて338kcalです。

検査食

「ビーフシチュー」と「クラッカー」

検査食

両方で338kcal

こちらも美味しかったです。消化を良くするためか、具材がとても柔らかく煮込まれていました。量が少ないのであっという間に食べ終えてしまいます。物足りない感じでしたが、他のものは食べずに我慢しました。

夕食を20時までに済ませたら、21時に2種類の下剤を飲みます。

マグコロールPという粉薬とセンノサイドという錠剤です。

検査前の下剤

マグコロールとセンノサイド

コップに180ccの水を入れてマグコロールPを溶かします。スポーツドリンクのような味で、まずくて飲みにくいということはありませんでした。その後、センノサイドを2錠、多めの水で飲みます。

あとは検査当日に備えて寝るだけです。

人によっては、マグコロールとセンノサイドが効いて夜中にトイレに行きたくなる場合があるそうです。私は翌朝までぐっすり眠りました。

スポンサーリンク

大腸カメラ検査当日

1Lの下剤を飲む

いよいよ検査当日、朝は5時半起きです。私は10時に検査予約をしていたためこの時間でしたが、検査の時間によって下剤を飲み始める時間が変わります。

まず、朝起きたら砂糖水やポカリスエットなど糖分の入った飲み物をコップ1~2杯飲みます。砂糖水は美味しくないので、ポカリスエットを事前に購入しておくのがオススメ。

そして、6時から飲むモビプレップという下剤の準備に取り掛かります。

モビプレップ

モビプレップ

モビプレップ

中にはこれが入っています

中身を出したら、星印のラインまで水を入れます(ミネラルウォーターを準備しておくのがオススメ)。キャップを閉めたら袋を押して、Bの部分を開通させたら袋を振って薬を溶かします。

更に2リットルのメモリまで水を追加します。キャップを閉めたら袋を振って、完全に粉薬が溶けたら出来上がりです。

朝は忙しいという方は、モビプレップを前日の夜に作り置きしても良いそうです。常温か冷蔵庫で保存します。

 

6時からモビプレップ250mlを6時、6時15分、6時30分、6時45分の4回に分けて飲みます。その間に便が何回出たか記録します。同時に、便がどのような状態かを確認します。

250mlを飲み続けるのは想像以上に大変でした。味はスポーツドリンクのようで、特別飲みにくいということはありません。ただ、量が多いので4回目はちょっと苦しかったです。

モビプレップ

250mlはこのくらい

250mlを15分かけて少しずつ飲んでも良いし、一気に飲んでも問題ありません。15分過ぎるのはあっという間で、その間にトイレに何回も行きたくなるので大忙しです。

4回目を飲み終える頃には、徐々に便がきれいになってきます。最終的には透明感のある液体になればOK。便の回数が少なすぎたり、この状態にならない場合は、引き続きモビプレップを飲む必要がある為、病院に連絡します。

私は順調に腸がきれいになったので一安心でしたが、なかなか便がきれいにならず検査が出来なかった方もいるそうです。そうならないためにも、前日に余計なものを食べないように注意が必要です。

いよいよ検査!

点滴

病院に着いたら検査着に着替えます。健康診断の時のような検査着を想像していたので、見た時は斬新なデザインに衝撃を受けました。

使い捨てのマスクのような素材で、作務衣のような形(ズボンは短パン丈)です。そして、お尻の部分に大きく切り込みが入っています。下着など何もつけずに着用しますが、検査着は紺色なので透けることはありません。

着替えの後、点滴をしながら検査時間まで待ちます。検査直前に、腸の緊張を和らげるという注射をします(これはやらない人もいるそうです)。

いよいよ麻酔が入るとあっという間に眠ってしまい、目が覚めた時には既に検査が終わってベッドの上でした。検査自体は10分くらいで終わります(ポリープ等切除する場合はプラス5分ほど)。

検査を終えたら麻酔が切れるまで、2時間程ベッドの上で休みます。その後、先生から検査結果の説明を受けて帰宅しました。

大腸カメラ検査後

内視鏡検査は、腸内に空気を入れながら検査をするため、検査後お腹が張ったようになります。

また、青色の試薬を使用して検査をするため、数日間便に混ざる可能性があります。この青色の試薬によって、ポリープが良性か悪性か見分けることができるのだそう。

帰宅後は普通に生活ができますが、食事に注意が必要です。

検査後におすすめの食事

  • パン
  • 柔らかいごはん
  • うどん
  • 白身魚
  • 鶏肉
  • ミルク
  • 果物

検査後避けた方がよい食事

  • 赤飯
  • ラーメン
  • いわし
  • さんま
  • うなぎ
  • ハム
  • すじこ
  • たらこ
  • 繊維の多い野菜(ごぼう・たけのこ・ふき)

タバコやお酒も避けた方がいいそうです。

大腸カメラ(内視鏡)検査の費用は?

検査費用

今回受けた大腸カメラ検査の費用は7,000円弱でした。思ったより安かったのは、胃腸の調子が悪いという症状があった上で、検査が必要だと医師が判断した場合の検査で、健康保険が適用されたからなのです。

自主的に健康診断として行う場合は、全額実費となるため2~3万円かかるようです。

便秘が続く、頻繁に下痢になる、便秘と下痢を繰り返す、などの症状でも「内視鏡検査をするべき」と判断される可能性は十分にありますので、一度病院で相談してみてください。

また、検査中にポリープを切除した場合、加入している医療保険によっては給付金をもらうことができます。

まとめ

今回受けた大腸内視鏡検査は、麻酔のおかげで全く痛みを感じることはありませんでした。(眠りながら、なぜか一瞬お腹に何か入っているような感覚がありました)

私が検査してもらった病院では「軽い麻酔」を使用していましたが、軽くても痛みを感じることなく検査を終えることが出来ました。

まだ一度も受けた事が無いという方、大腸がん早期発見のために内視鏡検査を受けてみることをおすすめします。