花粉症は治る?舌下免疫療法を続けてみた結果!薬もレーザー治療も不要に?

花粉症は治る?舌下免疫療法を続けてみた結果!薬もレーザー治療も不要に?

みなさんこんにちは。

春になると多くの人が悩まされる花粉症。私は中学生の頃からウン十年、長いこと花粉症と付き合ってきました。

飲み薬や点鼻薬、目薬やネブライザー、レーザー治療、あらゆる方法を試して毎年乗り切ってきましたが、最近「舌下免疫療法」という新しい治療にチャレンジしています。

舌下免疫療法はこれまでの対症療法とは異なり、花粉症体質を根本から改善して根治を目指す治療です。

長い長い付き合いだった花粉症とも、ついに決別することができるかもしれない!と期待しながら現在も治療を継続中です。

今日は花粉症の舌下免疫療法の費用や実際の効果などについて、体験談と共にご紹介したいと思います。

アレルゲン免疫療法とは?

スギ花粉アレルギー

花粉症の原因となるアレルギー物質(アレルゲンという)を少しづつ体内に入れていき、徐々に抵抗力を付けてアレルギー反応を弱めていくという治療方法をアレルゲン免疫療法といいます。

アレルゲン免疫療法は、別名「減感作療法」とも呼ばれています。

花粉症の原因が「スギ花粉」の場合、スギ花粉抽出物を体内に入れていきます。

アレルゲン免疫療法は、注射で行う皮下免疫療法と、口から投与する舌下免疫療法の二つがあります。従来は注射による治療が主流でしたが、現在はよりデメリットが少ない舌下免疫療法に注目が集まりつつあります。

注射によるアレルゲン免疫療法について

注射

2014年以前、日本では注射によるアレルゲン免疫療法のみが認可されていました。

実際に、私も通っていた内科で紹介されて注射による治療を受けていました。シーズン前に開始して、週に1回通院、4~5回注射を行ったところで急に病院から「薬剤が不足していて注射できない」と言われ、それきりになってしまいました。

注射によるアレルゲン免疫療法は数年継続しないと効果が出ないようで、数回受けたその治療は効果があったのかどうか分からず仕舞いでした。ただ、何回も通院して注射で痛い思いをしなくてはならないというデメリットは感じていました。また、注射を行っている医療機関は限られていて、時間をかけて遠くの病院に通うことも大変でした。

そんなデメリットの多い「皮下免疫療法」に代わる方法がないか、医療機関や製薬会社の10年以上にわたる臨床研究によって登場したのが舌下免疫療法。2014年に保険適応となり現在に至ります。

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花粉症の舌下免疫療法とは?

現在、花粉症の舌下免疫療法はスギ花粉に対してのみ保険適応となっています。ヒノキやブタクサ、ダニやハウスダストなどのアレルゲンに対しては、今後適応されるかもしれません。

舌下免疫療法を開始する前に、花粉症の原因となるアレルゲンを特定するための血液検査を行います。アレルゲンがスギ花粉であれば(100%スギ花粉でなくても良い)舌下免疫療法による治療の効果が期待できます。

MEMO
舌下免疫療法の副作用について

アナフィラキシーなどの重篤な副反応は極めて稀だといわれていますが、口の中が多少腫れたり痒みが出るといった軽い副反応は出ることがあるそうです。

舌下免疫療法の薬「シダトレン」

花粉症の舌下免疫療法には鳥居薬品のシダトレンという薬を使います。

シダトレン

シダトレン1mLパウチの中身

シダトレンは少し甘めのシロップのような感じです。まずくて飲めない!というようなことはありません。少し舌がピリッとすることがあります。無色透明でサラッとした液体です。

シダトレンは冷蔵庫で保管します。

初回(1日目)の投与は病院で行い、2日目以降は自宅で行います。

舌下免疫療法1日目

初日は医療機関で説明を受けながらシダトレンを服用します。

最初の2週間はボトルタイプのシダトレンです。舌の下に1プッシュして、そのまま2分間待ってから飲み込みます

舌下免疫療法2日目~2週目

2日目からは自宅で行います。服用方法は1日目と同じです。2プッシュ、3プッシュと徐々に量を増やしていきます。

2週目に入るとシダトレンのボトルの色が変わります。

服用量は下記のようになっています。

舌下免疫療法3週目~

3週目からは1回分ずつ使い切りのシダトレンを服用します。1包に1ml入っています。舌の下にギュッと絞り出す感じで出します。

1日1回、毎日同じように服用し続けます。(服用を習慣化していても、たまに忘れてしまうことがあります・・)

シダトレン

シダトレン1mL

舌下免疫療法中の通院は?

舌下免疫療法を開始したら、最初の数回は2週間に1度の通院が必要となります。その後は月に1度通院して1ヶ月分のシダトレンを処方してもらいます。

慣れてくると「3ヶ月分くらい一度にもらえたらいいのに」と思うのですが、シダトレンは1ヵ月分以上は処方してもらうことができません。

また、シダトレンは医師の処方箋がないと薬局で購入することはできません。

舌下免疫療法はいくらかかる?

お金

花粉症の舌下免疫療法を開始する前にアレルギー検査を行います。診察費用に加えて検査代が必要になります。診察と血液検査代合わせて5,000円程でした。

月に1度の通院になってからの費用は毎回同じです。診察代と投薬料で580円、シダトレン1ヶ月分が1,420円なので、毎月2,000円の治療費がかかっています。年間24,000円です。これを高いととるか安いととるか。

舌下免疫療法は即効性のある対症療法とは異なるため、治療中も花粉症の症状が酷い場合は並行して飲み薬を飲むことがあります。その場合は別途薬代がかかることになります。

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舌下免疫療法はいつから始める?

花粉症の舌下免疫療法は、スギ花粉シーズンの最中には開始することができません。飛散時期は地域によっても違いがあるのですが、だいたい6月から11月の間に開始するのが一般的なようです。

スギ花粉が飛散している間は、身体がアレルギー物質に対して過敏に反応してしまう状態。そして、舌下免疫療法の開始初期もアレルギー反応が強めに出る可能性があり、両者が重なることでより強い副作用が出てしまうことを避けるためにも、シーズン中は治療ができないのだそう。

舌下免疫療法はどのくらい続ければいいのか?

カレンダー

花粉症の舌下免疫療法は、最低でも2年間は継続する必要があります。2年続けてみて効果がある場合、更に4~5年間治療を継続します。

私は舌下免疫療法を開始してから2シーズン目を迎えます。月に1度の受診と治療費2,000円、これを4~5年間継続すると考えると果てしない気がしますが、月に1度なので慣れてしまうと意外にどうってことないです。

毎回、診察は1分かかるかどうか。耳鼻科は混んでいない時を狙って行くのがオススメです。空いていれば、薬を受け取るまで30分かかりません。

舌下免疫療法は、3~5年継続すると、その後は治療をやめても効果が持続すると考えられています。「免疫療法」は長く続ければ続けるほど身体に免疫がつくため、その効果は高まるのだそうです。

治療の効果の現れ方は個人差があり、開始したシーズンから効く人もいれば、数年で効果が現れる人もいます。花粉の飛散量も毎年違いますので、やはり数年続けてみて効果の出方をみるのが良いと思います。

花粉症の「舌下免疫療法」実際の効果は?

シダトレン

実際に花粉症の舌下免疫療法をやっている人が私の周囲には一人もいなかった為、自ら実験台となって治療を続けています。花粉症に悩む友人は多いのですが、誰もが「舌下免疫療法に興味はあるけどいまいち踏み出せない」といった感じです。

5月の終わり頃から治療を開始したので、9ヶ月程治療を行って最初のシーズンを迎えました

毎年「今年の花粉は多い、少ない」と飛散情報が発表されますが、多かろうが少なかろうが私にとっては関係なく常に辛い状態。ちなみに2017年は花粉の飛散量「多め」だったようです。

毎年の状態を踏まえた上で、耳鼻科からは症状が酷い時に飲むよう薬を出してもらいました。

結果的には、薬を飲むことなくシーズンを終えました。鼻が詰まる日が何回かあり、一時的に点鼻薬を使用。目は多少痒い日があり、点眼薬を使用しました。

結果としては、1年目から舌下免疫療法の効果があったと思います。

1年目はさすがに効果を期待するのは無理だろうと予測していただけに少し驚きました。

2018年は例年比で花粉の飛散量が多くなるという予想が出ていますので、果たして2シーズン目の舌下免疫療法の効果はいかに!?

舌下免疫療法を開始するまでは、花粉症のレーザー治療で乗り切ってきました。もうレーザー治療を受けることはないかな…無いと良いな。

舌下免疫療法のためのスマホアプリ

毎日シダトレンを服用することが習慣になってしまえば問題ないのですが、最初はどうしても忘れてしまいがちです。

そんな方のために、シダトレンの服用をサポートするスマホアプリがあります。(パソコンでも使用可能)

こんな機能があります。

  • 服用のタイミングをお知らせします。
  • おくすりの舌の下に保持する時間をカウントし、のみこむタイミングをお知らせします。
  • 毎日の服用や通院日を記録することができます。スギ花粉症の症状は、スギ飛散期に記録することができます。
  • 記録した症状経過をグラフで表示します。

出典:SLITサポートの機能

花粉の飛散情報を見ることもできます。その日の症状を簡単に記録することができるので、シダトレンを何年か続けるのであれば、過去の治療効果の振り返りができて良いと思います。

パソコンはこちらから https://www.alg-i.jp/

SLITサポート

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無料
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まとめ

花粉症の舌下免疫療法は即効性がありません。根気よく毎月通院しなくてはならないし、毎日シダトレンを服用しなくてはなりません。でも考えてみればデメリットってそのくらいです。

私個人としましては、レーザー治療と比べたら断然こちらの方がおすすめです。ちょっと先が長い話にはなりますが、薬も不要になりますし、痛い思いをする必要もない!鼻の下がヒリヒリすることもないし、肌荒れも無くなるのです。

今シーズンが終わったら、また治療の成果がどうだったかをご報告したいと思います。

まだ治療を開始することができる時期ですので、気になる方は耳鼻科で話だけでも聞いてみてはいかがでしょうか。